アベノマスクはいらない

 466億円も予算計上して一世帯あたり2枚の布マスクを配るという、安倍政権の無能さを世界に示したアベノマスク問題。やれ、配布されたマスクに汚れや虫が入っていたとか、やれ受注先企業が実態のない幽霊企業じゃないかとか、ホント、ニッポンは終わっていると思わせるような展開である。

 ウチの近くのドラッグストアでは、4月上旬までは、午前10時開店に合わせてマスクを購入するために朝早く(午前7時ころ)から高齢者を中心に数十人の行列ができていたが、中旬以降は、売り方を変えたので、行列はなくなった。ウチでは、もともと2年前に罹ったインフルエンザの際に買って、使い残したマスクが一箱50枚ほど残っていたが、それも使い切ったので、女房殿が、手づくり布マスクを作り、これを洗濯しながら使い、また、ネットで50枚入り3000円ほどの使い捨てマスクを見つけたので、これを購入して先日、宅配を受けた。2年前と比べると5~6倍の値段だし、品質も前に使っていたもののほうがマシだが、背に腹は代えられない。

 ところが先週、名古屋の中心地栄に行く用事があった。錦通の交差点にあるドンキホーテを目印に待ち合わせをしたが、その際、ドンキの店頭でマスクを売っていたので、1パック3枚入りの洗えるマスクを300円で購入してきた。これも中国製ではあるが、布製ではなく使い捨てでもないし、なにより速乾性の素材なので夜手洗いすれば朝には乾いて、毎日使えるし、布マスクよりも顔にフィットする。しばらくは、これでいいかなと思う。

 次に、名古屋でまだ唯一と言っていいほどにぎわいが残っている大須に行った。地下鉄の上前津駅から大須観音駅まで、万松寺通や大須通を歩いただけだが、そこでナント4か所もマスクを売っている店を見つけた。ドラッグストアだけでなく、お茶屋さんや雑貨屋でも売っていた。おおむね1枚だと100円ほど、50枚入りだと3000円から4000円なので、一昔からみれば価格は急騰しているが、買えないほどではない。ある飲食店では「〇○○円以上ご利用の方にマスク1枚進呈」という貼り紙がしたあった。

 アベノマスクは返品騒ぎもあり、われらに届くのは1カ月くらい後か。その頃には、マスクの品薄も解消され、全くウイルス防御には役立たずの烙印を押された布マスクなど誰も着けないことだろう。